アグリコラ概論 ~安定して点数を稼ぐために~(コンテンツ順次追加)

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筆者紹介:新兎(にぃと)

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新兎 Twitterアカウント新兎(にぃと)
BGAアカウント: 本人希望により非公開
プロフィール
アグリコラ歴12年(リアルコラ、BGAは始めたばかり)
ワカプレ系ボドゲ大好き
一番好きなアクションは資材市場

はじめに

当記事は、アグリコラというゲームを学ぶ際に「個別の戦術・上級者向けの細かい理論記事は多少あるが、ゲーム全体をがばっと理解できる記事がない」という自身の経験から、主に初心者を脱した初級者~中級者(下記イメージ)向けに、中上級者が感覚として何となくこう考えているのでは?という内容を私なりにまとめて記載している。
ある程度アグリコラができるようになった後に誰もがかならず突っかかる、
・強いカードを出せているのになぜか勝ちきれない
・強いカードの出ていない上級者にいつの間にか大差をつけられて負けている
という状況から初中級者が抜け出す一助となることを願っている。

本記事のターゲットイメージ
最後まで飢えずに盤面構築はできるようになってきた
点数が安定せずカードが大きく上振れした際にしか勝てない
ゲームを進めるプランが立てられず手なりで打ってしまっている
強力なカードが出ないローパワーゲームで点数が取れない

※コンテンツは順次追加

アグリコラというゲームの構造

アグリコラのゲーム構造を超単純化すると、以下の図のようになっている(一部の特殊なカードは除く)。

要点は以下(飢えは必ず回避する前提)。
点数を増やすことが最終目標
・手番を使って資材を増やし、資材を使って手番を増やす
・手番と資材を使って点数を稼ぐ
・手番を使って食料を増やし、食料を取ることで手番を(実質的に)増やす
食料を取ることは点数には直結しない

各要素の中でも食料は点数から遠い位置にある要素であり、食料基盤はそこそこでも手番や資材を増やし、点数を取る種を作りに行く方が勝ちやすい。
また、手番・資材⇒点数への効率の良い変換手段は限られているため、ゲームプランに影響しないカードであっても点数がついているだけで働くことは多い。

初中級者にありがちなこととして、どこか一つの要素(特に食糧)の効率を上げることを意識しすぎて、最終的な点数に繋がらず伸び悩む、というのがある。
上記の要素ごとの関係性を頭に入れたうえで、自身のゲームプランはどのようにして点数につなげていくものなのか、というのを頭の片隅で意識しておくだけでも点数の安定感は大きく増すはず。
ゲームが進むにつれてどの行動が直接点数に繋がるかがわかりやすくなってくるため、まずは後半、ステージ4あたりから意識し始めてみるとよいかも。

手番

14ラウンド×2手、そこから食料確保の手番を考えると(日雇いの1手2食料計算で)12手を差し引いて、16手が1ゲームの有効手番。
手番を(実質的に)増やす方法は主に、
・家族を増やす
・食料を取る手数を減らす
の2つ。

特に前者に関しては、アグリコラというゲームの中で最も効率の良いプレイの一つであり、手番の数が、
・3人目:1ラウンド2手⇒3手、1.5倍
・4人目:1ラウンド3手⇒4手、1.333…倍
・5人目:1ラウンド4手⇒5手、1.25倍
という増え方をする(しかも1人につき3点のおまけつき)。
1ステージで最速で増築、2ステージ目で最速で3人目増員するのが最も安定して強い戦術といわれているのは、この「家族を増やす」という行為がその後の有効手数を圧倒的に増やしてくれるというのが理由。
逆に言うと、ゲーム後半になればなるほど手数増の恩恵は小さくなるため、手数と点数のどちらを優先するかは意識しておいた方が良い(必ずしも5人MAXまで増員したほうが良いとは限らない)。

最終的には(食料確保の手番含めて)40手前後になることが多い。
増員で12手増やすと考えると、ステージ2で1人、ステージ3〜4でもう1人増員が必要な計算になる。
仮に最強格の増員系カードである移動住宅でラウンド5に増員、11ラウンドにスタートプレイヤーを取って12ラウンドに家無し増員が出来たとして、最終手数は39手、増築の手数が要らない分を加味してトントン程度、家の件数が少ないので盤面点も少なく、最終点は伸び悩みやすい。
増築を全くしないプランを取るなら、何かしら別の手段で手数を増やすor手数不足分を補う必要がある。

資材

編集中、、、

食料

編集中、、、

点数

編集中、、、

各建築資材の特徴

主な使用先:1~2件目増築(木の家)、柵、小進歩
使用数目安:25~35

概要

全てのゲームにおいて必須。特に序盤から家畜を殖やすプレイの場合は繁殖体制(増築時に厩2 or 柵)を整えるために最優先で確保しに行きたい。
2件目増築を複数人が木で行う、家具製作所で食料を確保するなどが起こると需要と供給のバランスが崩壊して木が全く取れなくなるため、木が枯れそうな気配は敏感にキャッチする必要がある。

カードの方向性

盤面構築や食糧確保に木を消費する小進歩が多くあり(特に突き鋤などの鋤関連)、序中盤に出したいカードが多い。逆に最終盤に出すような純粋な点数源カードは少ないため、終盤の木需要は比較的推測しやすい。

需要の動き

総じてゲーム中で最重要資源になりやすい(次点で石)。
ステージ1は増築レースになるため常に需要が高く、木3は概ね1巡目で取られると考えてよい。木4はめったに現れず、初手級。
ステージ2はゲームごとに大きく変わり、木4、木6が現れることもままある。最優先でやるべきことが済んだら優先してガメておきたい。
ステージ3・4は概ね全員の準備が整うため、柵材確保や進歩のためにある程度拾われる傾向にある。ただ木を増やす職業・進歩が多く出ているとこのあたりから溢れ出すこともあり、何巡目で確保しに行くかは要検討。
ステージ5以降は木を使う進歩が減ることもあり、柵を引ききったプレイヤーから木争いから抜けていくことが多い。ここまで来ると概ね木の需要が読めるので、ある程度自分都合で取りに行ってよい。
需要の傾向がある程度予測できるうえ、木が上手く取れると盤面が一気に広がるため、個人的には腕の差が最も出る資材だと思っている。

レンガ

主な使用先:レンガの家改築、2件目以降増築(レンガの家)、大進歩(食料基盤)
使用数目安:3~15(要否がゲームによって大きく異なる)

概要

各プレイヤーのプラン、レンガ増築の有無などで需要が大きく変わる。多くの食料基盤に必須(かまど、窯)だが、いったん食料基盤が整った後の需要が非常に読みにくい。
また、余ったレンガを活かす方法も製陶所しかなく(木は柵の本数や厩で調整可能)、事故りやすい資材でもある。
ゲーム中にも需要が大きく動くため、たまたま現れたレン5・レン6を取れるかどうかなど、アドリブで木増築・レンガ増築を判断する必要がある。。

カードの方向性

大進歩・小進歩ともに食料補助のものが多い。ただし最序盤から必要になるのはかまどくらいであり(畑:先に畑を作りたい、家畜:かまど最優先)、カードに使うのは中盤に集まりがち。

需要の動き

中盤以降の需要の乱高下が激しい。また、プランによっては必要な絶対数が極端に少なくできるため、レンガを使わないプレイヤーがいる+レンガ補助が出ているなどでレンガがあふれると価値がほぼなくなる場合もある。
ステージ1は羊・大進歩が何ラウンドに出るかでかまどの取り合いの激しさが大きく変わるため、それに伴ってレンガの優先度が変わる。かまどが取られてかまど戦争が終わるとしばらく需要が落ちるため、ラウンド3~4では余りがち。
ステージ2以降はゲームによって需要が大きく異なる。増築や大進歩に使われる中盤だけでなく、最終盤でも石の家改築に向かえないプレイヤーがレンガ増築をするなどがあり得るため、展開次第。基本アドリブで考える。
・レンガ増築しそうなプレイヤーがいるか
・製陶所が取られているか
レンガの柱踏み粘土などで他に転用しそうなプレイヤーがいるか
などで要判断。
個人的には「無理して取ったせいで負け」「優先度下げたせいで負け」を繰り返して体で覚えるしかないという感覚。

主な使用先:石の家改築、大進歩(点数)
使用数目安:0~10(無くても戦えるがあると点数が上乗せ)

 

概要

最も点数に直結する資源。盤面で点数をしっかり稼ぎきれる場合以外、勝つためには必須資源になる。
基本的に余ることはないと考えたほうが良い。ラッキー大量確保が起こりにくい一方、資材市場などで序盤から確保する手段もあるため、もし石必須プランを取るなら計画的に確保しに行きたい。

カードの方向性

石窯、レンガ窯は食料基盤になりうるが、それ以外の主な使い道は点数源+α(食料補助、資材軽減など)。ラウンド14に大進歩が取りきられていたとしても、石が少し余っていたら小進歩が埋まることを多少警戒してもよい。

需要の動き

大体の場合は木の次に重要資源となる。特に大進歩需要が高い卓(ドラフトで点数源が回っていない、工業三種+井戸を主要な点数源に組み込んでいるプレイヤーがいるなど)では最序盤から最終盤まで需要が高く、終盤に初手で取りに行く筆頭資源になる。
ステージ1、2は唯一の獲得源である資材市場が増築用の葦の確保手段としても非常に優秀なため、石が必要ない場合であっても1巡目でついでに取られてしまうことがほとんど。カードによってはラウンド1スタプレが初手で職業を捨てても取りに来ることもある(情報屋など)。序盤に石が必須なプランの場合は事故防止にスタプレ材も併せて用意しておきたい。
ステージ3以降は石の累積スペースが動き出す。石3は常に初手級、石2も早い手番で取られる前提で動いてよい。
基本的にはラウンド13まで改築に大進歩にと常に高需要のことが多い。中盤に大進歩が取りきられた場合、改築の状況によっては余る場合があるが、あくまで稀なケースと考えてよい。

主な使用先:増築・改築、かご製作所、小進歩
使用数目安:4~10

概要

手番が特に重要なアクション(増築、改築)に必須なので必要な瞬間は葦1本でも確保しなくてはいけないが、それ以外では見向きもされない特殊な資材。
また、小進歩でも使用することはあるが、基本的に少量しか必要としないため、資材市場でついでに拾えばよいことが多く、結果として葦4~5が発生することも珍しくない。
また、葦を使うアクションは概ね他の資材を必要とするため、無計画に取っても他の資材が取れずに無駄アクションになってしまう恐れもあり、累積数よりも全体の状況を見て取りに行くという要素が強い。

カードの方向性

家関連のカードが多いが、かといって葦の重要度や取り方が変わるようなものはあまりない(使用量が少ないので)。そのためかご製作所が唯一の大量使用先になりがち。
ただし、家具職人小屋のような増築資材軽減、あるいは木やレンガを増やす強力なカードによって間接的に増築用の葦が必要となるケースもある。。

需要の動き

ステージ1が最重要。需要が低いことはほぼ無い。基本方針としては、
・ラウンド1でスタプレを取りラウンド2初手で葦2を取る
・資材市場を2回叩く
・進歩や職業で取る
のどのプランで進めるかを意識し、4ラウンドまでに増築を終わらせることを目指す。
ステージ2以降は、増改築用としては先に他資材を優先し、確保の見込みがついてから取りに行く方が安定する(葦は転用できず無駄になりがち)。ただし、手札の小進歩を出すついでにカット気味に拾われることもあるので、過度なチキンレースはせず、他資材の見込みがついた時点で早めの確保を心がけたい。
もちろん、かご製作所が取れる見込みがついているのであればある程度雑に取りに行ってよい。他プレイヤーに増改築のために無理を強要できる。
需要の変動がわかりやすい点は木に似ているが、木よりも明らかに安定させやすい。その分事故ると即負けに繋がるので、絶対に事故らないように気を付けたい。

食料基盤の考え方

編集中、、、

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